2012/03/05

理念は実現しない


道伴舎の理念は、
数年前につくってから変わってない。
きっと、これからもずっと変わらないと思う。

「21世紀に学びを解き放ち、
誰もが道を切り拓ける時代を創造する」

僕はもちろん、この理念が好きです。
とりわけ「学びを解き放ち」のところ。
檻に閉じ込められ、鎖でつながれてる感じ。
そこから解放されたとき僕らが手にするのは、自由。

ただし、理念はふつう、実現しない。
実現しているように見えても、それは一部分だけ。
でも、なかなか実現しそうにない壮大な話だからこそ、
その理念が影響力を持って僕らをドライブする。

もし世界平和がほんとうに達成されたら、
きっと誰もLove&Peaceを叫ばなくなる。
なかなか達成できないからこそ僕らは歌い続け、
その歌を引き継ぎ、後の世代へと受け渡してゆける。

理念が現実へと近づけば近くほど、
反対に、その理念の輝きは失われていく。
でもそれはきっと、人類が前進した証。

松下幸之助は
250年も先を見越して「水道哲学」を語ってた。
蛇口をひねればタダで水が出る、
それくらい「モノ」を溢れさせて豊かにする、って。

世界を見渡せばまだまだそんな状況には程遠いけど、
すくなくとも先人は理念を掲げて一歩ずつ進んできた。
そのような歩みの先っちょにいられるからこそ、
僕は偉そうに「もうモノの時代じゃない」などとのたまえる。

だから僕はこの旗を掲げて、静かに待ちたい。
たとえその理念が実現するのを
自分が生きているうちに見届けられなくても、
それでいいんだ。

だからこそ僕はこうして淡々と文章を書き、
地道な指導を繰り返していくだけで、
たったそれだけで、
生きてる、って胸を震わせることができるのだから。