2012/08/20

僕が探しているもの。


僕を含めて僕より先に生まれてきた人は
「日本は世界第二位の経済大国」という言葉を
どこかで拠り所として生きてきた気がする。
だからGDPが中国に抜かれたりすると、
その価値観の中で生きている人たちが騒ぐ。
でも、僕より下の世代は
そうした競争にさして興味がないように思える。
大人たちが憤慨して危機感を抱いているものを
「そういう時代だよね」と素直に受け入れている。
塾生と話していても、僕が彼らくらいの頃には
考えられなかった「アジアへ留学したい」
といったような話を、ごく普通に聞くようになった。
一昔前はアメリカ以外の選択肢はほぼなかったのにね。

国という概念すらも相対化できる感覚を持ち、
世界をPlaygroundにしようとしている若者が
急速な勢いで増えはじめているのだと思う。
ぐっと広がった視野と行動範囲を持つ若者が
個として日本を飛び出そうとした時に、
経済的にも地理的にも日本と非常に近く
英語も通じるアジアの要所・シンガポールは、
行くべき場所の筆頭候補になるのではないか。
出発前、そんな考えが僕の頭のどこかにあった。
そのような若者の尖兵たる池永が、
どんな暮らしをしているのかも気になっていた。

実際にこの地に足を踏み入れて
2日しか経っていないのでなんとも言えないが、
池永を見ても、街を歩いていても感じるのは、
この国は僕には思っていたより遠いな、ということ。
もうすこし厳密にいえば、
僕より上の世代には近いのかもしれないが、
それは僕より下の世代が
捨て去りつつあるものであるように思えてならない。

シンガポールは独立から50年近くが経ち
ようやく人々が「国民としてのアイデンティティ」を
獲得しはじめている、と池永が言っていた。
思うに、多様性を束ねる軸は経済なのだろう。
でも、僕らはそれ以外の「何か」を探しはじめている。
そこに埋めがたいズレの原因があるのではないか。
もちろん、多様性に満ち溢れたこの国を
わずか二日間の経験で断裁することはできない。
それでも、この国にいると、熱帯の暑さとあいまって
一昔前の東京にいるような息苦しさを感じてしまう。
そんな風に思ってしまうのは、僕だけなのかなぁ・・・?

◎ズレを感じることではじめて見えてくることがある。
 それだけでも、海の外に出る意味はあるなぁと思う。
◎旅はとっても楽しく続けています。もう終盤・・・!